モールテックス家具とは、ベルギー BEAL 社が開発した鉱物性の左官塗材 「モールテックス(MORTEX®)」を、木質系の下地などに薄く塗り重ねて 仕上げた家具です。 コンクリートのような重厚な表情を持ちながら、薄塗りならではの軽さがあり、 防水性や耐久性にも優れています。 ここでは、実際にモールテックス家具を制作している MOKUCONCRETE が、 素材の特徴からメリット・デメリット、購入前に知っておきたいこと、 お手入れ方法、家具の種類まで、作り手の視点を交えながら解説します。

モールテックス家具とは

モールテックスという素材

モールテックスは、原料の約95%がヨーロッパ由来の天然成分でできた、 鉱物性のマイクロモルタルです。 わずか2〜3mmという薄さでありながら、高い表面強度を持ち、 曲げやたわみに追随する柔軟性を併せ持ちます。

塗装のように吹き付けるのではなく、左官職人がコテ(鏝)で 塗り重ねて仕上げるため、継ぎ目のないシームレスな面と、 一点ごとに異なる表情が生まれます。 この質感は「Mineral Skin(鉱物の皮膚)」とも呼ばれ、 無機質でありながらどこか温かみのある、独特の質感が特徴です。

モールテックス家具の特徴・メリット

モールテックス家具が住宅や店舗で使われている理由には、 主に次のような特徴があります。

  • 防水性: 水を通しにくい特性を持つため、テーブルやカウンター、 洗面まわりなど水に触れる場所にも使用されています。 適切な保護仕上げを施すことで、日常生活でも扱いやすい家具になります。
  • 耐久性: 薄塗りでありながら高い表面強度を備えています。 家具として日常的に使用するうえで十分な耐久性があり、 住宅だけでなく店舗什器などにも使われています。
  • 見た目に対して軽量: 本物のコンクリートやモルタルで家具を制作すると、かなりの重量になります。 モールテックスは木質系の下地などに薄く施工できるため、 コンクリートのような重厚な見た目を持ちながら、 重量を抑えることができます。
  • 一点ごとに異なる表情: 職人がコテを使って手作業で仕上げるため、 工業製品のように完全に均一な表面ではなく、 一点ごとにわずかな表情の違いが生まれます。 これもモールテックス家具の大きな特徴です。

モールテックス家具のデメリット・購入前の注意点

魅力の多い素材ですが、購入前に知っておきたいこともあります。 長く気持ちよく使うためにも、素材の特性を理解したうえで 選ぶことが大切です。

  • 強い衝撃による欠けやキズ: 日常使用で簡単に欠ける素材ではありませんが、 重量のあるものや先端の尖ったものを落とした場合など、 強い衝撃によって欠けやキズが生じることがあります。
  • 油分の染み: 水分には強い一方、油分は素材の性質上やや染み込みやすいため、 付着した場合は早めに拭き取ることをおすすめします。 特にダイニングテーブルでは、食事の際の油分などに注意が必要です。
  • 価格が比較的高い: モールテックスは一般的な家具用塗料と比べて、 材料そのものが比較的高価です。 さらに、塗り重ね、乾燥、研磨、保護仕上げなど複数の工程が必要で、 職人が手作業で行います。 そのため、量産家具と比較すると価格は高くなる傾向があります。
  • 納期がかかる場合がある: モールテックス家具は受注制作されるものも多く、 一般的な量産家具と比較すると納品まで時間がかかる場合があります。 特注サイズや店舗什器では、仕様や数量によって制作期間も変わります。

モールテックス家具で「後悔した」と感じやすい2つのポイント

モールテックス家具について調べると、 「モールテックス 後悔」という検索ワードを目にすることがあります。 その背景には、素材そのものの問題だけではなく、 購入前に思い描いていたイメージと、 実際に使い始めてから感じることとのギャップ があるのではないかと考えています。

特に購入前に確認しておきたいのは、次の2点です。

1. 仕上がりがイメージと違った

モールテックスは、同じ材料を使えば誰が施工しても 同じ仕上がりになる素材ではありません。 塗り重ねるタイミングやコテの動かし方、研磨、 エッジの処理、保護仕上げなどによって、 完成した表情や手触りには違いが生まれます。

そのため購入する際は、商品写真の雰囲気だけではなく、 実際に制作された製品の天板表面やエッジなど細部の仕上がり、 過去の制作・納品実績 まで確認することをおすすめします。

モールテックス家具を選ぶうえでは、 素材の名前だけではなく、 誰が、どのように仕上げているのか を見ることも大切です。

2. 定期的なメンテナンスが必要

モールテックス家具を長くきれいに使ううえで知っておきたいのが、 定期的なメンテナンスです。

モールテックスは水分には強い一方、 油分は素材の性質上やや染み込みやすく、 長時間そのままにすると、使用状況によっては跡が残ることがあります。 特にダイニングテーブルは、毎日の食事で油分や飲み物に触れる機会が 多いため、この点を理解しておくと安心です。

とはいえ、難しい手入れが必要という意味ではありません。 汚れや水分を早めに拭き取ることと、 必要に応じて撥水剤やワックスなどで表面の保護性能を維持することが基本です。

メンテナンスは、付いてしまった汚れを落とすというより、 汚れが付きにくい状態を維持するための予防的なお手入れ と考えると分かりやすいでしょう。

モールテックス家具の耐久性・水や熱への強さ

モールテックスは高い表面強度を持ち、 住宅から店舗まで幅広い場所で使われています。 適切な表面保護を施すことで、 水や湿気にも強い仕上がりになります。

熱に対しても比較的安定した素材ですが、 家具の場合は内部に木質系の下地などを使用するため、 熱い鍋やフライパンを直接置くことは避け、 鍋敷きを使用することをおすすめします。

お手入れ・メンテナンス方法

日常のお手入れは、やわらかい布での水拭きが基本です。 汚れが気になる場合は、薄めた中性洗剤で拭き取り、 その後に乾拭きをします。

油分や飲み物などは長時間放置せず、 できるだけ早めに拭き取ることが、 良い状態を長く保つポイントです。

また、使用する保護仕上げによって、 適切なメンテナンス方法が異なる場合があります。 購入時には、どのような保護仕上げが使われているのか、 どの程度の頻度でメンテナンスが必要なのかも 確認しておくと安心です。

モールテックス家具の種類

モールテックスは、下地の形状に沿って薄く施工できるため、 さまざまな家具や什器に使用されています。

ダイニングテーブル・テーブル天板

モールテックス家具の代表的な用途です。 コンクリートのような重厚感を持ちながら、 木質系の下地と組み合わせることで重量を抑えることができます。

ローテーブル・サイドテーブル

リビングやベッドサイドなどに取り入れやすく、 モールテックス特有の鉱物的な質感を 空間のアクセントとして楽しめます。

テレビボード・ローボード

横方向に広がる家具と、モールテックスの継ぎ目のない面は相性がよく、 住宅だけでなくホテルやモデルルームなどでも使われています。

カウンター・店舗什器

カフェ、美容室、アパレルショップなどの カウンターや店舗什器にも使用されています。 下地の設計次第でさまざまな形状に対応できるため、 既製品ではつくりにくいサイズや形にも取り入れやすい素材です。

展示台・ディスプレイ什器

商品や植物、アートなどを置く展示台にも使われています。 鉱物的で落ち着いた質感は、上に置かれるものを引き立てます。

スツール・オブジェ・インテリア小物

大型家具だけでなく、スツールや花台、 オブジェ、プレートなど、小さなインテリアにも使用できます。

このようにモールテックスは、 特定の種類の家具を指すものではありません。 下地の設計と左官仕上げを組み合わせることで、 さまざまな家具や什器に応用できる素材 です。

ここまでは、モールテックス家具そのものについて、 特徴やメリット・デメリット、購入前に知っておきたいこと、 種類などをご紹介してきました。

ここからは、実際にモールテックス家具を制作している 私たち MOKUCONCRETE が、この素材をどのように捉え、 どのような家具をつくっているのかをご紹介します。

MOKUCONCRETEが考えるモールテックス家具

「デザインコンクリート」と呼ばれることについて

モールテックスは、その意匠性の高さから 「デザインコンクリート」と呼ばれることがあります。

自由な表情をつくれる素材である一方で、 私たち MOKUCONCRETE は、 どんな仕上がりでも“デザイン”として成立するわけではない と考えています。

模様ではなく、面をつくる。

削った結果や偶然生まれた模様を、そのまま見せるのではなく、 一枚の面としてどう成立させるか。

整えすぎれば素材の魅力は消え、 崩しすぎれば空間のノイズになる。

その間にあるバランスを見極め、 フラットを基準にわずかな表情を残し、 一枚の面として静かに成立させる。

それが MOKUCONCRETE の モールテックス家具に対する考え方です。

MOKUCONCRETEのモールテックス家具

MOKUCONCRETE は、鉱物性左官塗材「モールテックス」を用いて、 職人が一点ずつ手作業で仕上げる 家具・什器・インテリアのブランドです。

定番サイズの製品だけでなく、 設置する空間に合わせたサイズオーダーや、 店舗什器の制作にも対応しています。

カラーは全8色をご用意しています。 実際の質感や色味は カラーの違い のページや、 カラーサンプル でお確かめいただけます。 商品の一覧は 商品一覧ページ からご覧ください。

制作・納品実績

MOKUCONCRETE のモールテックス家具・什器は、 住宅から商業空間まで、さまざまな場所で採用されています。

ホテル、住宅、アパレル、カフェ、美容室、 モデルルームなど、求められるサイズや用途が異なる空間に合わせて 制作してきました。

  • 星野リゾート
  • 積水ハウス
  • ベイクルーズグループ
  • 東急リデザイン
  • ユニバーサル園芸

実際の設置事例は、 スタイリング事例・施工事例 のページで写真とともにご覧いただけます。

※表記は採用・納品の実績に基づくものであり、 継続的な提携や契約関係を示すものではありません。

サイズオーダー・店舗什器について

MOKUCONCRETE では、定番サイズだけでなく、 設置する空間に合わせたサイズオーダーにも対応しています。

テーブル天板の幅・奥行き・厚みを変更したい場合や、 既製品では収まらないスペースへの設置、 店舗のカウンターや展示什器などもご相談いただけます。

住宅用の一点から、法人・店舗向けの什器まで、 用途や設置環境に合わせて制作しています。 法人・プロジェクトでの導入については、 法人のお客様へ のページもあわせてご覧ください。

よくあるご質問

モールテックス家具は水に強いですか?
はい。モールテックスは水を通しにくい特性を持ち、 適切な表面保護を施すことで、 テーブルやカウンターなど水に触れる場所でも使用できます。 ただし、水分や油分は長時間放置せず、 早めに拭き取ることをおすすめします。
モールテックス家具は欠けたり割れたりしませんか?
日常使用で簡単に欠けたり割れたりする素材ではありません。 ただし、重量のあるものや先端の尖ったものを落とした場合や、 角に強い衝撃が加わった場合には、 欠けやキズが生じることがあります。
モールテックス家具のお手入れは大変ですか?
難しいお手入れは必要ありません。 日常的には、やわらかい布や固く絞った布で 軽く拭き取るのが基本です。 MOKUCONCRETE ではレペルオイルによる保護仕上げを行っており、 長く良い状態を保つための メンテナンス用品 もご用意しています。
モールテックスはダイニングテーブルの天板として使えますか?
はい。ダイニングテーブルは モールテックス家具の代表的な用途のひとつです。 MOKUCONCRETE でもテーブル天板やこたつ天板を制作しており、 設置場所に合わせたサイズオーダーにも対応しています。
MOKUCONCRETEではサイズオーダーできますか?
はい。テーブル天板をはじめ、 さまざまな家具・什器についてサイズオーダーを承っています。 設置場所の寸法や用途などをお知らせいただければ、 制作可能な仕様をご案内します。
納期はどれくらいですか?
MOKUCONCRETE では受注制作のため、 ご注文から発送までの目安は約25〜30日前後です。 制作状況や仕様によって前後する場合があります。 特注サイズ、店舗什器、まとまった数量をご希望の場合は、 内容に応じて納期をご案内します。

モールテックス家具のご相談・お見積もり

定番モデルから、空間に合わせたサイズオーダー・店舗什器まで。 サイズや仕様がまだ決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。